PBWシルバーレインのキャラブログ。
ネタとアンオフィだらけにつきご注意。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
俺とカント君の日常~♪
あ、カントってのは、俺の愛モラのことだよ~♪
あ、カントってのは、俺の愛モラのことだよ~♪
==========================
「む~、数学嫌~い……さっぱりわからないって~。」
珍しく数学の教科書を広げて勉強中の優一。くせの強い髪をがりがりと掻きながらため息を漏らす。
優一は理系科目全般が苦手である。一応高校生のたしなみとして授業には出るものの、授業中は寝たりぼーっとしたりと、まじめな高校生にはあるまじき授業態度。
授業中でさえこんな態度なので、予習や復習をまじめにやるわけもなく、当然成績のほうはひどいものである。先日あった中間試験では、数学10点というとんでもない点数をとってしまったくらいだ。
そんな彼が自主的に勉強をしているのは、さすがにこれではまずいと考えたからなのだろうか。
いや、そうではない。このくらいで勉強を始めるような性格なら、テスト前くらいは勉強をするだろう。
100%カン頼み。鉛筆を転がして答えを占い、明日は明日の風が吹く。テスト結果など人生において些細なことだと、心の底から平然と言ってしまう図太さと図々しさを持った高校生が、たかだか赤点一つで性根を入れ替えるだろうか。
彼が机について教科書を開いているのは、それ以外の理由がある。
優一の膝の上で丸くなって目を閉じているグレートモーラットのカント。一見寝ているようにも見えるが、よく見ると耳をぴんと立て、決して寝ているわけではないことがわかる。
「ね~、カント君。そろそろ遊びに行こうよ? ほら、いい天気だしさ~。」
語尾を上げた軽い口調で、優一は自分の使役ゴーストに話しかける。使役する側であるはずなのに、どことなく伺うような感じがする。
その言葉に、モーラットは薄目を開けると前足でぺちぺちと主人の膝を叩く。
まるでできの悪い子どものオカンのように、カントが優一の勉強の見張りをしているのだ。
「ええ~、もう勉強飽き……ふぁ~い。ちゃんとやりますよ~。」
不満げな声をあげたが、優一はシャープペンシルを持ち直すとまた教科書にむかう。
膝の上をキープすることで、こっそり優一が遊びに行けないように。モーラットなりに考えた方法である。
今のところその試みはうまくいっている。ときおりごまかして勉強から逃げようとはするものの、一応は机について数学に取り組んでいるようだ。
モーラットは自分の作戦の結果に満足そうに目を細めると、ふさふさした尻尾を振り、また膝の上で丸くなる。
しかし所詮は使役ゴースト。どんなに嫌がろうが、主人の意思で自由にイグニションカードに戻してしまうことは可能である。本気で遊びにいこうと思えば行きたい放題。
それをしないということは、優一が別にいうほどはこの状況を嫌がってはいないということだ。
カントが自分のことを心配していること、できるかぎりの何かをしたいと思ってやっていること。その気持ちは優一に伝わっている。
だからこそ、だ。自分はそれに応えたい。
「たまには、こういうのも悪くないかな。」
カントには聞こえないようにそっと呟くと、空いてるほうの左手でモーラットの頭を軽くなで、数学の問題に取り組み始めた。
「む~、数学嫌~い……さっぱりわからないって~。」
珍しく数学の教科書を広げて勉強中の優一。くせの強い髪をがりがりと掻きながらため息を漏らす。
優一は理系科目全般が苦手である。一応高校生のたしなみとして授業には出るものの、授業中は寝たりぼーっとしたりと、まじめな高校生にはあるまじき授業態度。
授業中でさえこんな態度なので、予習や復習をまじめにやるわけもなく、当然成績のほうはひどいものである。先日あった中間試験では、数学10点というとんでもない点数をとってしまったくらいだ。
そんな彼が自主的に勉強をしているのは、さすがにこれではまずいと考えたからなのだろうか。
いや、そうではない。このくらいで勉強を始めるような性格なら、テスト前くらいは勉強をするだろう。
100%カン頼み。鉛筆を転がして答えを占い、明日は明日の風が吹く。テスト結果など人生において些細なことだと、心の底から平然と言ってしまう図太さと図々しさを持った高校生が、たかだか赤点一つで性根を入れ替えるだろうか。
彼が机について教科書を開いているのは、それ以外の理由がある。
優一の膝の上で丸くなって目を閉じているグレートモーラットのカント。一見寝ているようにも見えるが、よく見ると耳をぴんと立て、決して寝ているわけではないことがわかる。
「ね~、カント君。そろそろ遊びに行こうよ? ほら、いい天気だしさ~。」
語尾を上げた軽い口調で、優一は自分の使役ゴーストに話しかける。使役する側であるはずなのに、どことなく伺うような感じがする。
その言葉に、モーラットは薄目を開けると前足でぺちぺちと主人の膝を叩く。
まるでできの悪い子どものオカンのように、カントが優一の勉強の見張りをしているのだ。
「ええ~、もう勉強飽き……ふぁ~い。ちゃんとやりますよ~。」
不満げな声をあげたが、優一はシャープペンシルを持ち直すとまた教科書にむかう。
膝の上をキープすることで、こっそり優一が遊びに行けないように。モーラットなりに考えた方法である。
今のところその試みはうまくいっている。ときおりごまかして勉強から逃げようとはするものの、一応は机について数学に取り組んでいるようだ。
モーラットは自分の作戦の結果に満足そうに目を細めると、ふさふさした尻尾を振り、また膝の上で丸くなる。
しかし所詮は使役ゴースト。どんなに嫌がろうが、主人の意思で自由にイグニションカードに戻してしまうことは可能である。本気で遊びにいこうと思えば行きたい放題。
それをしないということは、優一が別にいうほどはこの状況を嫌がってはいないということだ。
カントが自分のことを心配していること、できるかぎりの何かをしたいと思ってやっていること。その気持ちは優一に伝わっている。
だからこそ、だ。自分はそれに応えたい。
「たまには、こういうのも悪くないかな。」
カントには聞こえないようにそっと呟くと、空いてるほうの左手でモーラットの頭を軽くなで、数学の問題に取り組み始めた。
PR
この記事にコメントする