夏の終わりに

優一：
あ、ああーっ！！
数学の宿題やるの忘れてたー！
しかも提出期限次の月曜だし～、どうしよぉ……。

優一：
マサっち～、数学の宿題終わってる？

政吾郎：
ん？　いちおー済んでるぜ。

優一：
やたっ♪
ねーねー、頼みがあるんだけど……。

政吾郎：
写すのはナシだぜ。

優一：
ガーン！！

政吾郎：
当たり前だろ。

優一：
そんなこと言わずに～。
お願いっ♪（キラキラ）

政吾郎：
可愛く頼んでもダメだぞ。
ていうか、男同士でそんな頼み方スンナ。

優一：
ぶーぶー。
じゃあさ、マサっちがやってない宿題写させてあげるから～。
マサっちは物理の問題集は終わってないと見た！
そっちと交換しよ～。

政吾郎：
フッフッフ……。
去年までのオレと思うなよっ！
コレを見よ！（じゃらんと並べられる宿題のノート）

優一：
（パラパラ）うわ、全部やってる……。
なんで？どして？こんなことがあるなんて……。（ビックリ）

政吾郎：
お前、オレをなんだと思ってるんだよ……。

優一：
あぅ、ならしょうがないか。
自分一人でやるよぅ……。（いそいそコソコソ）

政吾郎：
って、ちょっと待て！

優一：
な、なにかなぁ……？（えへら～）

政吾郎：
背中に隠したオレの数学のノート、置いてけよ。

優一：
あ、バレちゃった？

政吾郎：
バレバレだ。

優一：
だって、時間ないし、今からやっても終わんないよぉ～。
ムリだって絶対～。ムリムリ！

あーん、数学の鬼センセに怒られるぅ～。
そんでもって居残り補習とか追試とか……ひーん。
そんなのやだやだ～！！（じたばた）

政吾郎：
……ったく……しゃーねーなあ。（ため息）
ホレ、行くぞ。

優一：
……へ？

政吾郎：
んなことで時間ムダにするよりもやったほうが早いだろ。
どーしてもわかんねぇとこは教えてやっから、な。

優一：
手伝ってくれるの～？

政吾郎：
あくまで手伝うだけ、な。
写すのはナシだ。

優一：
うん！
ありがと、マサっち～♪